近年、空き巣やピッキング、強盗など、犯罪の手口が巧妙化され、居住者の防犯意識を高めることが重要事項となっています。
また、マンションで快適に過ごすためには日頃から「防犯対策」の知識を備えていなければなりません。そこで今回は、ターゲットにされやすいマンションの特徴や日常の防犯対策、共有スペースの安全管理について解説します。
空き巣のターゲットにされやすいマンションの特徴
一戸建てよりもマンションの方が防犯性の高いイメージがありますが、決してそうではありません。エントランスもなく、防犯カメラも設置していない物件も多くあり、1階ならすぐに侵入できるケースもめずらしくありません。
そのため、ターゲットにされやすいマンションは、以下のような特徴があります。
・立地の良い物件
駅からアクセスが便利な物件は、人混みも多く、人混みに紛れて逃走しやすい環境にあります。近くに繁華街がある物件も犯罪者にとっては逃走しやすくなります。
・管理が行き届いていない物件
郵便ポストにチラシや封筒などがあふれるぐらいになっていたり、エントラス付近にタバコの吸い殻やゴミがたくさん落ちている物件は、管理が行き届いているとは言えず、警戒心が薄いと判断されがちです。 また、自転車置き場が整理されていない状態や違法駐車などもあると、入居者以外のものが侵入しても警戒されないと推測され、犯罪者のターゲットにされる可能性があります。
日常の防犯対策
1. 家に入ったらすぐに鍵をかける
家に入るとついつい鍵をかけ忘れることはないでしょうか。その隙に侵入される可能性も否定できません。
まずは家に入ってすぐに鍵をかける習慣を身につけることが防犯対策の第一歩となります。
また、ゴミ出しや買い物、ペットの散歩など、短時間の外出でも必ず鍵をすることも大切です。
2. 窓を開けっぱなしにしない
寝る際も窓を開けっぱなしにしておくと、物件によっては不審者が侵入する可能性もゼロではありません。
3. 外出時に窓の閉め忘れに注意する
外出の際は、すべての窓を閉めることが重要です。1箇所でも窓が開いていると、そこから侵入される可能性もあるのです。
また、上層階だから大丈夫というわけではなく、上から侵入する場合もあります。
4. ドアを開けずにインターホン越しで対応する
どんな人が来ても、まずはインターホン越しで対応しましょう。「ガスの点検」「水道メーターの調査」「インターネット回線工事」など、作業服を来て訪問する業者でも本当の業者であるとは限りません。
インターホン以外の対応でもドアスコープで確認した上で、チェーンをはずさず対応しましょう。
5. 住民とのコミュニケーションを欠かさない
日頃から住民同士のあいさつやコミュニケーションをとることで、見慣れない人にも気づきやすくなります。
共有スペースの安全管理
・オートロック(鍵の種類)
オートロックの鍵の種類によっては、ピッキングによる盗難の被害が発生する場合があります。たとえば、「ディスクシリンダー」があげられます。
ディスクタンブラーを揃えるだけで解錠できたりするためです。防犯上の観点からキーに複数の穴があいている「ディンプルシリンダー」に変更するなどの対策を行うとよいでしょう。
防犯カメラの設置場所
防犯カメラはただ設置するだけで不審者対策になるかというと、そうではありません。エントランスにカメラが設置されていても、出入り口、通用口などの人が通るところに設置しなければ、十分な効果を発揮できません。
エレベーター内でも犯罪が起こる可能性もあるため、防犯カメラを設置することが望ましいです。
まとめ
空き巣のターゲットにされやすいマンションは、逃走しやすい人混みが生じる場所にある物件や管理の行き届いていない物件などです。
日常から防犯対策を意識し、家に入るとすぐに鍵をかけたり、窓の閉め忘れに注意する、インターホンが鳴ってもドアを開けずに対応するなどが重要になります。
共有スペースの安全管理としては、オートロック(鍵の種類)や防犯カメラの設置場所をしっかり確認しましょう。